今回は、ブラッドリー・クーパーとジェニファー・ローレンス主演の作品『世界にひとつのプレイブック』(アメリカ映画、日本公開2013年)。
第85回アカデミー賞(2012年の映画を対象)で、作品賞を含む8部門にノミネートされ、ジェニファー・ローレンスが主演女優賞を受賞した作品。しかも、世界で興行成績2億ドル以上のヒットをしました。
映画評論家から支持されていて、すごい業績のある
作品は気になるよね。
『世界にひとつのプレイブック』はすごいよ!
アカデミー賞で演技部門全てにノミネートされたとか。
もちろん、映画評論家も評価している方が大多数みたい。
へー、それはどんな作品なのか気になるなぁ。
簡単にいうと、人生を立て直していく物語!
ラブあり、コメディあり、ヒューマンありのエンターテイメント。
内容は決して明るくはないのに、それを爽快に描ききっているところが
この作品の魅力なのかも・・・
ますます、気になってきたよ~
観てみよう!
その前に、みどころとか観る前におさえておきたいポイントなんかを教えて。
まだ観てない人にも読んでもらいたく、私なりの視点になりますが、つづってみたいと思います。
映画『世界にひとつのプレイブック』の作品情報
1、あらすじ
妻の浮気を目撃してしまい、浮気相手への暴行事件を起こしてしまった元高校歴史教師のパット(ブラッドリー・クーパー)。精神を病み、躁うつ病になってしまった彼は、入院を命じれられ、裁判所から妻ニッキーへの接近禁止命令を言い渡された。
8か月いた精神病院を退院し、実家で両親にサポートしてもらいながら過ごしている。療養する中で、妻は戻ってきてくれると信じてやまず、どうにかして妻に連絡を取ろうとしていた。
そんな折、友人ロニー夫妻の食事会で、ロニーの妻の妹のティファニーと出会う。ティファニーは、夫と死別したショックで、性依存症になり会社をくびになって間もない身であった。その後二人は、薬物療法など話が合い、意気投合する。でも、二人とも現実を見失い精神的に異常をきたしていることから、ぶつかり合う。
二人は、薬以外で人生を立て直す方法を模索していた。そんな中、お互いに目的のために協力するという形で二人は一歩一歩人生を切り開いていく。そこに待っていたものとは・・・
2、予告動画
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映画『世界にひとつのプレイブック』のネタバレなし感想
一人目、感情の起伏が激しさを見事に演じていたパット役ブラッドリー・クーパー。
躁うつ病という病の一例を見ているようで、リアリティがありました。
躁うつ病とは、双極性障害のことで、ハイテンションで活動的な躁状態と、憂うつで無気力なうつ状態をくりかえす病のことをいいます。
夜中両親の部屋に入り本の内容について話始めたり、
物がないと騒いで警察沙汰になったり、
浮気された妻と愛してあっていると根拠なく自信をもっていたり・・・
これらはどれも、躁(そう)状態の症状といえるでしょうね。
パットが兄に現状を茶化されるシーンで、怒りを爆発させるかどうかという緊張感の中、パットが怒りを抑え込んだシーンは思わず、よくやった!と安心したのを覚えています。
それだけ、パットの怒りのシーンがそう状態のリアルさを表現していた証のような気がします。
躁うつ状態の”そう”状態は激しく、頭のネジがとれてしまったかのようないかれている状態で、感情を爆発させなければいけず、それでいて本人は真剣そのもので・・・その二面性を感じ取ることができる深い演技をされていたのではないかと私は思います。
二人目、感情の起伏もさることながら、大人びた佇まいやセクシーさも視聴者の心を奪ったティファニー役のジェニファー・ローレンス。
とにかく目力が強く、年の割に妙に大人びていて貫禄がある彼女。
存在そのものが光っていたのですが、冷静に話しているかと思えば、いきなり大声で怒り狂うシーンなどは迫力あまって思わず、怖いっと思ってしまいました。
誘いをパットに拒絶され、抱きしめた直後のビンタ!
えっ!?どういうこと?と一瞬思いましたが・・・
大人びた佇まいとぶっとんだ行動が相まって、精神的に病んでいる様子をコミカルにも表現しているように見えてすごいなぁと思いました。
三人目は、パットの父親役の名俳優ロバート・デ・ニーロ。
『マイ・インターン』(2015年公開)のような紳士的なイメージが強かった彼の印象。
本作品では、優しく包容力ありながらも全財産を賭けたりとぶっとんだ父親を自然に演じていました。
テンション高い彼を見れて、とても新鮮に感じました。
2、主役二人の関係が気になる!
本作品のみどころの一つに、主役のパットとティファニーのじれったい関係があります。
パットは、浮気され暴行した妻が戻ってきてくれると強く信じていてやみません。
一方、ティファニーは、初めて会ったその日から、言葉と行動で積極的にアプローチしています。
はたから見ていると、パットトへの気持ちがだだ漏れです。
好きというストレートな言葉はなかなか言えないのは乙女としては当然で・・・早く彼女の気持ちに気づいて、どうにかなってくれーと思ってしまいます。
ここも、パットの妻への異常なほどの執着からくるものでしょうがないんでしょうが・・・
視聴者をやきもきさせる作戦の脚本は十も承知ですが・・・
パットのティファニーに向けた視線をもっと描いて欲しかったなぁと個人的には思った次第です。
十分ティファニーのセクシーさを感じとれたので・・・
映画『世界にひとつのプレイブック』の考察
1、誰にでも起こりうる日常を描いている!
本作品で感じたのは、現代社会を生きていて誰もが経験しうることを少しおおげさに描いているだけなのかもということです。
パットが、友人ロニー宅におじゃました時に、ロニーがパットに発した言葉が印象に残っています。
「仕事、家族・・・いろいろなプレッシャーに押しつぶされそうだ」と。
はたから見れば、家を改装し幸せそうにみえる友人から発せられた弱さ。
これは、職も妻も失い精神を病んでいる友人パットに対する励ましでもあり、優しさでもあるのだろうけれど、それ以上に、現代社会の現実、生きづらさというものを訴えかけているようでもありました。
つらい現実をつらいといえる友人がいるのは救いですね。
パットやティファニーが経験している精神病も、今では珍しくありません。
職を失ったり、パートナーとの関係が終わってしまったり、上手くいかなったり、
にもかかわらず、親の年金に代わる仕送りをせざるを得ない状況だったり・・・
さらに、コロナのような予期できないウイルスが私たちの心も体もむしばんでいくとしたら、この世は憂いに満ちているだけだと悲観的になって心の病にかかってしまうのも無理もないですよね。
そうした現代社会のリアルで苦しい日常を描きながらも、クスッと笑えるところが多くの人が本作品を支持する理由なのかぁと思います。あと、
あんまり現実味のないものは共感できないし、そうかといって、悲壮感がただよいっぱなしであれば、前向きな気持ちになれない。
そういう、ある意味身勝手な視聴者の欲を、絶妙なバランスで描いているなぁと。
本作品と現実とをリンクさせることで、少しでも今の現実に私たちの身に起こっていることを受け止めながらも、前に進む原動力になればいいという作り手さんたちの思いがひしひしと伝わってきました。
2、タイトル『世界にひとつのプレイブック』に込められた意味とは?
playbookとは、作戦帳、戦略という意味らしいです。
『世界にひとつのプレイブック』とは、人生を立て直すための自分だけの戦略となるでしょうか。
パットにとっての人生の立て直し方は、はじめは薬に頼らないという方法でという漠然としたものでした。しかも、愛し合っている妻が戻ってくることが、立ち直る先にある彼なりのゴールでした。
それが、家族や仲間に支えられ、ティファニーと出会い、何でも話せるような仲になり、協力し合うようになったことで、いつの間にか妻への異常なほどの執着から解放され、その先にゴールが待っていました。
自分が知らないうちに、周りの人たちが導いてくれていたんですね。
人生を立て直すための自分だけの戦略は、決して自分だけが考えた戦略という意味ではないのだなぁと思いました。
周りの人たちとの出会い、サポートの中でできた戦略というのが本作品のポイントなんでしょうね。
本作品を通して、改めて人との出会いやふれあいがいかに大切であるかということを感じました。
まとめ
本作品を観終わると、シリアスな内容も含まれていたはずなのに、きっと心が温かくなっているはずです。
うつ病など心の病で苦しんでいる人
心の病を患っている人を支えていこうという人
元恋人や元パートナーを忘れることができずにいる人
人生を切り開きたい人
新たな挑戦のきっかけが欲しい人 などなど
特にこのような人には心に響くでしょう。
前向きにさせてくれるこの作品をぜひ観てみてください。
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