今回は、パオラ・コルテッレージ主演のコメディ映画『これが私の人生設計』(イタリアにて2014年公開)。
日本でもイタリア映画祭2015(2015年4月~5月)にて『生きていてすみません!』とのタイトルで上映され、その後、『これが私の人生設計』にタイトル変更し一般劇場で公開されました(2016年3月5日~)。
たまにはお仕事系のような作品も観てみたいな・・・
ここで、私の好きな作品『これが私の人生設計』はどうかな。
イタリアを舞台にしたお仕事系なんだけど、コメディなの。
元気がもらえて心がスカッとするよ~!
へー、面白そうだね~
ちなみに日本訳でつけられたはじめのタイトルが『生きていてすみません!』なんだよね。
このタイトルの方が、作品の主旨にぴったりな気がするんだけれど・・・
お仕事系で、『生きていてすみません!』でしょ・・・
さては、女性の職場での生きづらさみたいなのを言いたいのかなぁ
すごい!!
よくわかったね~
そうなんだよね。どちらかというと女性を応援する感じの映画にはなっているかな。
でも、みんながハッピーになれる作品だからみんなにオススメ。
見どころなんかも教えてほしいなぁ
まだ観てない人にも読んでもらいたく、私なりの視点になりますが、つづってみたいと思います。
映画『これが私の人生設計』の作品情報
1、あらすじ
世界をまたにかけ活躍してきたイタリア人の女性建築家である主人公セレーナ・ブルーノ(パオラ・コルテッレージ)。独身。
そんな彼女が人生を見つめなおして羽ばたきたく故郷のイタリアに戻ってきた。イタリアの建築業界で生きていこうとした彼女であったが、そこは男尊女卑がはなはだしい社会だった。
建築業界の就職面接を受けるもなかなか仕事にありつけず、とりあえずということでレストランのウエイトレスをすることに。
レストランオーナーのフランチェスコ(ラウル・ボヴァ)のイケメンな装いと色気と優しい雰囲気に魅かれロックオンされるのにそう時間はかからなかった。
しかし、予想外の彼のカミングアウトにより撃沈。ただ、彼との関係性はその後もずっと続いていくのだが。
そんな中、たまたま通りかかった公営住宅のリフォーム建築の公募案件を彼女は発見する。
ここから彼女の人生は、キューピッチに進んでいく。
彼女のイタリアでの男社会で生き抜く術が描かれていく・・・
2、予告動画
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映画『これが私の人生設計』の感想
1、主人公パオラ・コルテッレージが女性の憧れる女性を熱演!
野望を抱きつつも、どこかのほほんとしていて、自分というものをしっかりもっている。
そんな女性の憧れキャリアウーマンを、パオラ・コルテッレージが見事に表現していました。
バリバリのキャリアウーマンから見え隠れするドジでチャーミングな姿にキュンとしてしまいました。
ギャップ萌えというやつですね~
あと、レストランオーナーフランチェスコ(ラウル・ボヴァ)との息のあった掛け合いコミカルなシーン
ヒヤヒヤものの会議シーン
自らした設計案への熱い思いを語るシーン など
印象的なシーンが思い出されますが、彼女の目の演技に吸い込まれたところが大きいように思います。
ほとに表情が七変化!
彼女の演技は、雰囲気と相まって視聴者に飽きさせない魅力をもっているなぁと感じました。
2、映画での日本の取り入れ方がコメディ!
クスッと笑えたり、ちょっとした工夫が盛り込まれているのも本作品のみどころです。
例えば、公営住宅の住人から得た意見を取り入れたリフォーム後の住宅を、主人公セレーナが思い描くシーン。
心地いい音楽と映像とが相まって素敵な演出だなぁと思いました。
彼女がパソコンに向かって未来へ期待を膨らますシーンで、こちらまで幸せな気分になれます。
好きなシーンです。
演出で、一番気になったというか、おかしいでしょとツッコミをいれたくなるのは、大阪に出張にきているという嘘をつきとおすために大阪城のパネルをバックに、設計の企画会議に参加するシーンですね。
ばかげているのに、みんながひょうひょうとパネルを前に真顔で会議をしているところが滑稽すぎる・・・これこそが、コメディの真髄というものなのか・・・
日本を取り入れていただいたところはgoodポイントですね。
日本とイタリアがずっと友好関係であることが、映画の中からも伝わってきました。
日本はイタリアに対して、料理や建造物やファッションや・・・いろいろと親しみや憧れを抱いているところがあるし、イタリアに日本文化が浸透しているんだなぁと思いうれしくなりました。
映画『これが私の人生設計』の考察
1,イタリア男尊女卑の物語から学ぶこと!
イタリアが男尊女卑の国であること、この映画をみるまで知らなかった~
日本の比じゃないですね。
みなさん、知っていましたか?
私の中では意外でした。
イタリア人男性って紳士的なイメージがあるからかなぁ。
レディーファーストという習慣はあるみたいなのですが、それが男性より先に女性が潜り抜けて魔除けや安全を確認するという裏というか本来の意味からもできているとかいないとか・・・
なんだか女性をこき使う男性という構図が見えてくるようで悲しくなってきます。
レディーファーストは、その男性の女性に対する愛情や優しさであって欲しいですよね。
日本生活の習慣におけるレディーファーストの話はここではひとまずおいておいて、本作品の主題になっているのは、イタリアの組織、会社、社会についてです。
男尊女卑がはなはだしいのは、確たる事実のようです。
女性は男性のご機嫌取りのような役割を果たすことで社会の中で生きていくという風潮が根強くあるんですね。
本作品では、主人公のセレーナ・ブルーノはもちろん他の女性の会社や上司に対するご機嫌取りも描かれているんですが、ご機嫌取りをかわして、男どもをぎゃふんといわせるところも描かれています。
特に、主人公のセレーナ・ブルーノが、自分の設計した案を評価させることでご機嫌取り風潮を打破していく姿が爽快でかっこいいです。
社会の常識を自らの実績で打ち砕いていくさまは、不条理な現実にうんざりしている働く女性だけでなく、誰もに勇気を与えてくれるでしょう。
そういや、この映画を観てふと思い出したことがあります。
「職場の癒しの華(お供え物みたいなイメージ)になりたいです」というようなことを15年くらい前にエントリーシートで書いたことを・・・
自ずと職場で女性は控えめにしないといけないという昔ながらの日本の風潮に迎合しようとしていた自分を今になって恥ずかしく思います。
自分軸がなくて、しっかりしろ~って感じですね。
常識にとらわれずに生きることこそがこれからの時代に求められているようです。
そういう意味で、日本人の私たちにとても参考になる作品であるなと思います。
2、新しい家族のカタチとは?
ラストのほほえましい団らんシーンも、私の中で印象深いシーンです。
私にはもうファミリーにしか見えませんでした。血縁とか性別とかまるでどうでもいいかのような一体感に違和感を覚えることもありませんでした。
男社会のイタリアに戻ってきて、職もなくて、恋人もいなくて、住むところもなくて・・・ないない尽くしでゼロから人生を再スタートさせた主人公のセレーナ・ブルーノ。
それが、あれよあれよという間に、人が集まって・・・当初の彼女の状況からは、想像もつかない光景に。
イタリア人からしたら珍しくもないのでしょうが、私たち日本人からすれば新鮮にうつります、
彼女とゲイであるとカミングアウトしたフランチェスコとの関係性の進展もハラハラするものがありました。一線を越えるの?越えないの?って・・・
また、彼女を取り巻くにぎやかで個性豊かな人たちのちょっと厚かましく相手の懐に入っていく感じが、日本ではあまり見ることができない光景だなぁと思いました。
彼女の母とおばがのこのこと家にやってきて、ゲイのフランチェスコを彼女の恋人であると思いこんでいるところとか・・・ぶっとんでて面白い。
本作品の全てが、イタリアの国民性を象徴しているかどうかは定かではないですが、日本人の国民性との違いは随所に見て取れました。
核家族化や孤独化が進んでいる社会にいる日本人が、イタリア人から学ぶところはあるなぁと感じました。
イタリア人ののフランクなノリやファミリー感、私の人生に取り入れていきたいです。
まとめ
こんな感じで、みどころ満載の本作品。
イタリアにおける社会や人を観て、感じたり、考えたり、刺激を受けたりできると思います。
あと見終わると、爽快感でいっぱいになって、元気が湧いてくるでしょう。
ぜひ、ご賞味あれ。
職場での自分の立ち位置に疑問を抱いている女性のみなさん、
人生のどん底にいる人、
なかな行動できない人、
人とバリアを築いてしまって距離が縮まらない人、
勇気や元気が欲しい人、
いろんな人たちが前進できますように・・・
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