今回は、女優シャーリー・マクレーンの娘サチ・パーカーが日本映画初出演にして主演をつとめた映画『西の魔女が死んだ』(2008年公開/日本)。
100万部を突破した梨木香歩の小説を映画化したものでみなさん一度は耳にしたことのあるタイトルではないでしょうか。
『西の魔女が死んだ』って、聞いたことあるけど、
いいの?
すごくGoodよ~
人にとっての一番大切なことを教えてくれるからね~
何だろう?
ざっくりいうと、生きる力!!
なるほどね・・・
名作といわれる所以だね
特に、どんな人におすすめしたい?
そうだな・・・いろいろな視点で観れる映画だと思うの。
例えば世代でいったら、おばあちゃん世代・親世代(もちろん独身オトナもOK)・子ども世代とどんな世代からでも楽しめる作品になってるから、みんなにオススメしたい。家族みんなで見るのもいいね。
しいてだと、人間関係に行き詰っているひととか、学校が嫌で行きたくないと思っている子や不登校になっている子とかかな。
あとは・・・自然を愛している人・・・あとは・・・なんかきりがない
とにかくオススメだから。
本作のみどころや楽しみ方なんかも知りたいな
まだ観てない人にも読んでもらいたく、私なりの視点になりますが、つづってみたいと思います。
映画『西の魔女が死んだ』の作品情報
あらすじ
中学に進学してまもなく学校に行けなくなったまい(高橋真悠)は、森で暮らす“西の魔女”ことイギリス人の祖母(サチ・パーカー)と一緒に夏を過ごすことになる。早寝早起きから始まり、掃除に、洗濯に、料理に、庭づくりにと日々教えをこい、励んでいった。”魔女修行”たるものだった。一緒に祖母と過ごした日々の先には・・・
予告動画
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映画『西の魔女が死んだ』のネタバレなし感想
まるでおとぎの世界でしあわせな気分!
こんなとこ日本にあるの?と思わせてくれる森とその中にあるお家のセット。
実際、日本にあったんですね~山梨県の清里での撮影でお家は映画のために作られたものだったみたいです。
こんなところに少しでも住んでみたい・・・憧れます!!!
大きな窓から生い茂る木々たちが乱反射してダイニングテーブルを照らします。
絶えずピクニック気分を味わえ、家の中にいても森に包まれている感じがします。
さらに、わたしにはまた今浮かんできました…光景が
鳴り響くにわとりの鳴き声・・・
そよ風でかすかにゆれる森の木々・・・
鳥のさえずり・・・
生い茂る森の中をまいが歩くときに聞こえる肥えた土の音・・・
茂みの中から突如として現れた野イチゴ畑・・・
映像の中にいるような気持ちになるのはわたしだけでしょうか。
五感のすべてを使って、森の中を探索するまいの姿と自分の姿が重なります。
まいが、森の茂みから広大な自然に出会えて、色のついていない独りぼっちのつらい学校生活を一蹴した場面。
自然の偉大さがとてもよく伝わってきました。
そこで放ったまいの言葉「エスケープ!」、そしてすがすがしい表情・・・解き放たれた想い
おとぎの世界と自然の世界の調和!
ブラボー!!!
2、直伝~大切なことを教えてくれる!
一般的な映画では、隠れたメッセージみたいなものを自分なりに読み取り、あれこれ考えさせられます。
一方本作品は、おばあちゃんからまいに直接言葉にして、さらに行動にして教訓自体を示してくれています。
まさしく教科書のような映画だと思いました。
小説本が読書感想文の課題図書になっていることに納得です。
例えば①)おばあちゃんは、『規則正しい生活をするように』とまいに諭します。
精神力を鍛えれば生きる力がつくから、そのために規則正しい生活をするということをまずは言葉で示します。
次に、行動で示します。
魔女修行の一環として見本をみせつつ、まいも実行できるように促します。
言葉と行動で教訓を示し、行動させる。
おばあちゃんは元教師という設定というだけあって、教え方も教科書のようです。
(※行動の次、どうなるかについては、考察のところでつづりたいと思います。←裏の意味)
例えば②)まいの『人間は死んだらどうなるの』の疑問に対して、ここでも納得できる答えを示していました。
ネタばれするといけないのでくわしくは書けませんが、納得できる言葉と行動(行動を裏付ける言葉も)がきちんとありました。
西の魔女おばあちゃんだからこそなせる業・・・おばあちゃんすごいし、脚本が深い!!
どういった意味でおばあちゃんがすごいのか、脚本が深いのか観てのお楽しみです!!!
3、"西の魔女”サチ・パーカーを堪能できる!
サチ・パーカーさんの魔女感は、外国人であるという単なる外見にとどまらず、佇まい、表情やしぐさにも表れていました。
おとぎの世界の森の中、お家に自然に溶け込んでいる彼女をみてとても適役だなぁと感じました。
サチさん自身もインタビューで、『キャラクターをつかみ取る(理解する)瞬間は、いつも突然訪れます。街を歩いていて思いつくこともあれば、美術館にいるときに思いつくこともある。何がきっかけかは私にもわからないんです。ただ、今回はセットを見ておばあちゃんになることができました。』とおっしゃっていました。
カップをテーブルに用意しティーを楽しむ姿に品を感じたり・・・
野イチゴと砂糖を絡めて鍋でぐつぐつ煮るのを手伝ってくれるま孫を目を細めて笑ってみている姿に、本当のおばあちゃんの風格を感じたり・・・
森の中での丁寧な暮らしぶりがサチさんのどこを切り取っても見て取れます。
温かみのある丁寧な暮らし、生き方がまさしく”西の魔女”のいきつくとこなのではないでしょうか。
サチさんが日本語で敬語を使っているところに神秘的なものを感じ取れました。
優しく諭すときも、厳しく叱るときも、絶えずどこか淡々とされている印象もありました。
なのに温かい人柄がでていて・・・
なんとも不思議です
このような不思議・・・言葉や話し口調が、どことなく普通の人間とは一線を画す魔女であることを示していたようにも思います。
映画『西の魔女が死んだ』の考察~自分の人生への生かし方
この映画が何を伝えようとしているのかを考えてみました。
さらに、この映画からどういったことが学べるのか、学んだことをどう人生に生かせていけるのかについてもつづってみました。
1、『規則正しく生活すること』は勉強が出来るようになるのと一緒!?
おばあちゃんは、魔法や奇跡を起こすためには精神力が必要だとまいに教えます。
人間界でも魔女界でも同じなんですね!
精神力を鍛えるために基礎トレーニングをせよと。
具体的には、早寝早起き、食事や運動をきちんとする規則正しい生活をするということ。
単純そうで一番苦手なこと・・・まいもそうでしたが、わたしもそうで。
痛いところをついてくるなぁ・・・でもその通りなんだなぁとしみじみ思いました。
小学生や中学生の勉強でも、オトナになってからの勉強においてもおばあちゃんの教訓は生きてきます。
勉強ができるようになるためには、規則正しい勉強をすることが必要です。
特に、勉強嫌いな子とか・・・
規則正しい生活をするということは一朝一夕には身につかないのと同じように、勉強だって一朝一夕にはできるようにはならないものです。
規則正しい生活を身につけること=規則正しい生活が習慣化していること
勉強ができるようになること=規則正しい勉強をすること=勉強が習慣化していること
習慣化とは、『自分が続けたいと思っていることを、根性論ではなく無意識的に継続できる状態に導くこと』です。
行動を起こすことの先に、習慣化があって、はじめて人は変化できることをこの映画は教えてくれているんだと思います。
歯磨きすることや食べることと同じくらいに無意識的に勉強をするようになれば次第に勉強していて、結果的には成績がぐんとアップすることも可能になりますよね。
まずは机に座ってみよう。
テキスト開いてみよう。
数分でいいから問題を解いてみよう。
とにかく、少しずつ続けてみよう。
ですね!
おばあちゃんも規則正しい生活の基礎トレーニングをして丁寧な暮らしができ、西の魔女になられたように・・・
わたしも、習慣化して、奇跡を起こしたいものです。
2、悪役!?ゲンジさんを劇中にわざわざ登場させた意味とは?
ゲンジさん(木村祐一)は、おばあちゃんの家の近所に住むおじさん。いかがわしい雑誌を平気で捨てたり、まいの土地に勝手に入ったり、まいの神経を逆なでするようなことばかりする人で、まいは苦手でした。
映画において、悪役が登場するのは珍しいことではないですが、この映画においてはそれが必要なのかと鑑賞中は思いました。
のどかな風景の中に、絵本にでてくるようなお家と、温かいおばあちゃんと素直でかわいいむすめ。
この中に、わざわざ目障りな人を描く必要がどこにあるのかなと。
でも、それは違っていたかなと思います。
最後まで見れば、それはわかります。
まいが成長するうえで、ゲンジさんの存在はなくてはならなかったように思います。
ゲンジさんに対する憎悪が増したまいとおばあちゃんとが対立するシーンがありました。
げんじさんのことを死んでしまったらいいのにというまいを、温厚なおばあちゃんが叱って叩くシーンです。
魔女であるおばあちゃんの強い曲がることのない信念を強く感じました。
おばあちゃんの人間力には本当に頭が下がります。
わたしだったら、まいにつられて「ひどいやつだね~」と言ってしまいそうです。
まいはゲンジさんの今までの言動からひどい発言をしたわけです(これが普通の人間かと・・・だめですね)。
でも、それはゲンジさんの一面にすぎないことをおばあちゃんは気づいてほしかったんだと思います。
人には、良い面も悪い面もあります。悪い面だけ見てこの人悪い人だと毛嫌いするのではなく、良い面も見てみると悪い面も目をつぶってあげられることがあります。視野を広く持つことは生きていく上でとても大切なことなんだと気づかされます。
夫婦やパートナーとの関係なんかはまさしくそうですね。相手の悪いところをだけを見てると、こころが穏やかではいられないのは当然です。ケンカも勃発するわけです。だから、少しでも良いところを見て悪いところも許せる穏やかなこころを持ちたいものですね。ただ、限度がありますが・・・
3、『西の魔女が死んだ』という過激なタイトルにした意味とは?
このタイトルを見た方の中に、主人公のおばあちゃん死んじゃうからなんか怖い・・・と思って、敬遠されている方がいらっしゃるかもしれません。特に、HSP(ざっくりいうと、繊細な方)の方。
でも、全然怖くないですよ。その逆です。死に直面しても穏やかな気持ちでいられるような作品です。温かいですよ。
現に、わたしもHSPのけがあるし、死について考えすぎておかしくなりそうな時期もありました。死にたくないと思う気持ちがありすぎてどうしようもなくなり、お茶も飲めなくなり、精神科の先生に話を聞いてもらうということもありました。生と死の断絶が耐え難いものであるとの認識が強かったんだと思います。
この作品を観ることによって、生と死がかけ離れた存在であるという認識が消えたように思います。身構えることなく、自然なことで・・・
ラストのメッセージにこのタイトルの意味が詰まっているのではないかと思います。死んだってどうってことないさとくすっと笑える世界観を作り上げたこの作品だからこそ、あえて『・・死んだ』と過激なタイトルにしたのではないかと思います。
まとめ~こんな人にオススメです!
1、映画『西の魔女が死んだ』が教えてくれること
・人は習慣で変われること
・ものごとや人を多角的に見ることが大切であること
・自分で決める力、それをやり遂げえる力が大切であること
(上記では触れませんでしたが映画ではしっかり描かれています)
・死を穏やかな気持ちで受け入れうること
2、映画『西の魔女が死んだ』はこんな人にオススメです
・すぐに他人を批判したくなってしまう人
・死がこわくてしょうがない人
・穏やかな気持ちになりたい人
・自分には居場所がないと思っている人
・自然をこよなく愛する人
・人生で必要な教訓を改めて学びたい人
・何をやってもうまくいかない人
より具体的には、
・孫になにか伝えてあげたいと思うおばあちゃん、おじいちゃん
・自然囲まれた老後を送りたいと思っている方
・子育てがうまくいかない親御さん
・不登校になってしまった学生さん
今回は、以上になります。
ぜひ、観てみてください。
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