今回は、主演ジュリア・ロバーツの『ワンダー 君は太陽』(アメリカ、日本公開2018年)。『ワンダー』(R・J・パラシオ箸、2012年)という小説を映画化したもの。
事実上の主演は、生まれつき人と違う顔を持つ少年を演じたオギー役のジェイコブ・トレンブレイ。
家族が集まってみれて、心温まる映画ないかなぁ
それなら、『ワンダー 君は太陽』はどうだろう?
視聴者からの評価は総じて高いよね!
子どもから大人までみんなに観てほしい映画だわ~
家族ものなの?
家族愛、兄弟愛、友情、
そして、嫉妬、成長・・・
いっぱい詰まった作品で、感動をたくさんくれるよ。
あと、自分に自信がなかったり、劣等感があったり、
今の自分に満足できていない人には特にオススメ!
もっとみどころなんかも教えて欲しいな
まだ観てない人にも読んでもらいたく、私なりの視点になりますが、つづってみたいと思います。
前提として、本作品はフィクション映画です。ただ、小説の著者であるR・J・パラシオの実体験が盛り込まれたストーリーになっているとのことです。だからでしょうね、ものすごく説得力がある作品になっています。
映画『ワンダー 君は太陽』の作品情報
1、あらすじ
オギー(ジェイコブ・トレンブレイ)は、トリーチャーコリンズ症候群(遺伝子の疾患)により顔の形が変形し、過去に27回も手術を受け、入退院を繰り返していた。宇宙飛行士のヘルメットで顔を隠していた。
容態が安定してからは、母イザベル(ジュリア・ロバーツ)についてもらい自宅学習をしていた。このままではいけないと思いたった父ネート(オーウェン・ウィルソ)と母は、オギーを普通の学校に入学させることに。学校では普通に顔を隠すことなく過ごすことにしたのだが・・・
入学後、オギーを待ち構えていたのは、クラスメイトたちの差別の目、いじめ、裏切りであった。
しかし、くじけそうになりながらも何度も立ち向かっていく。家族などの周りの人たちの愛に支えられながら・・・
やがて、オギーの数々の勇気あるふるまいをみて、周りの家族やクラスメイトに変化が現れはじめる。
2、予告動画
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映画『ワンダー 君は太陽』の感想
1、オギー役ジェィコブ・トレンブレイの演技は大人顔負け!
本作品はのみどころは、なんといっても出演者みなさんの演技力!
母役のジュリア・ロバーツや父役のオーウェン・ウィルソン、姉ヴィア役のイザベラ・ヴィドヴィッチは、ものすごく自らを主張することなく控えめに存在感を出していて上手いなぁと思いました。
いじめっ子たちのクラスメイトもいい味だしていました・・・後に親友になったジャック・ウィル役のノア・ジュープは、オギーと仲良くしたいけど、他の仲間とも友達としてやっていきたいとの葛藤みたいなものを表情やふるまいで上手く表現できていたと思います。
で、やはり目をひいたのは、オギー役のジェィコブ・トレンブレイ。見た目だけじゃなかったです・・ひきつける魅力!
私が、この子うますぎると思ったシーンは、家に姉ヴィラが彼氏のジャスティン(ナジ・ジーター)を連れてきて、「二人でごゆっくり」と言いつつ、母と一緒に家を出ていくシーン。
おどけて姉たちを茶化す感じが、大人顔負け・・・子どもなのに大人の世界を知り尽くしているみたいな表情と動きをするところが、「君はいったい何歳なの?」って聞きたくなってしまいます。
それをみて、観ているこっちが恥ずかしくなって・・・でもなぜか笑ってしまいました。
もちろん、学校や周りの友達に変化が現れるまでの心情の変化を体全体、言葉のトーン・・・そして、特殊メイクからの表情で、表現していたのも素晴らしかったです。
特殊メイクは、どうしても醜いという設定でされているので、なかなか喜怒哀楽を顔で表現することは難しいように思います。
それなのに、素顔での彼の表情が透けて見えてくる感覚に陥ったから不思議です。
ジェィコブの天性の才能なのかもしれませんが、役作りも大人顔負けでした。
彼はインタビューで、「こんなとき、オギーはどんな気持ちになるんだろうって思ったとき、この病気を患っている子供たちの経験を書いてもらった手紙を入れたバインダーを欠かさず持ち歩いて、見て、オギーの感情をキープしていた」旨の発言をしていました。
彼の、先天性の才能と後天性の努力が、大人顔負けのゆえんなのでしょうね。ちなみに、彼のするコメントまで大人顔負けでした。
2、脇役たちの心情にもスポットライトが!
本作品がたくさんの人に愛されているのは、多くの人が共感できる部分が多くあるからだと思います。
多くの作品では、主人公一人の心情の変化を描くことに徹していて、あまり脇役たちにスポットライトをあてた脚本構成になっていない気がします。
しかし、本作品は脇役であっても【○○(役名)の場合】と、劇中で役名が画面に掲げられ心情の変化を時系列とともに描いていっています。
映画全体を通しては脇役であるかもしれないですが、一人ひとりの心情を大切にしていて一人ひとりが人生の主役であるということを
教えてくれる脚本構成になっています。
千差万別である人々の心を温めてくれる、寄り添ってくれる作品はなかなかないので貴重だと思います。
特に、オギーの姉ヴィラの心情は事細かに描かれていました。
弟オギーが大好きでいつも弟思いで優しいお姉ちゃんである反面、どうして『オギーばっかりかまうの?』という親に対するもっと愛されたい症候群、オギーに対する嫉妬も抱いています。
オギーのことを十二分に理解しているから、時にはオギーとぶつかり合ったりするものの、なかなか親に対してはつらい気持ちを伝えられなかったりしているところが書かれていました。
そんな複雑な心情を抱いている娘を本当はもっと愛してあげたいと思っている母の気持ちも描かれていました。
『一度でいいから、私のことをみてほしい』という娘の心の叫びを感じて発せられた母の言葉が胸にささります。
母イザベル「明日、学校休んじゃえば・・・」(休んでママと一緒にいようという意図)
嫌なことがあったときの救いの言葉、一生忘れることができない言葉ですよね。
劇中にいる誰かと自分を重ね合わせたりしながら、本作品をみるとより印象深い作品になるでしょうね。
映画『ワンダー 君は太陽』の考察
1、オギーが自己肯定感の高め方を教えてくれる!
本作品では、オギーの心情の変化が手に取るように描かれていました。それは、オギーの言葉からも分かります。
学校に通うことを嫌がっていたオギーが、学校に慣れてきて発した言葉。
「僕は変な顔だよ~見れば!」
いつの間にかものすごく成長していたオギー。現実、オギーと同じような状況である子がこの言葉を発せられるまでにはものすごく時間を要することは容易に想像がつきますが・・・
このオギーの成長そして自信は、自己肯定感からくるものだと思います。
この言葉を発した後も、裏切りなどのつらいことがオギーに襲いかかり、凹んでしまったりもするわけですが、基本的にオギーはまた這い上がっていきます。
一度落ちた自信をまた取り戻します。
なぜか?
やはり、根底にあるのはオギーの自己肯定感の高さでしょうね。
理由は大きく二つの気がしています。①オギーの行動力、そして②オギーへの家族の愛。
まず、オギーの行動力は、誰も本当の友達になってくれない中で起こした行動から見て取ることができます。
隣に座っているジャック・ウィル役のノア・ジュープに理科のテストをカンニングさせてあげるというシーン。
本来もっているオギーの優しさからとっさにカンニングさせてあげたのかもしれませんが、先生に見つかるかもしれない中での大胆な行動・・・賢いオギーですからいろいろ考えて勇気を振り絞った先の行動であったのではないでしょうか。
カンニングをサポートしてあげることは許されたことではありませんが、オギーのこの行動は、現実の困難に直面した者の一歩踏み出す勇気にも思えて、許してあげてほしいと思ってしまいます。
このことがきっかけでジャックはオギーとの仲を縮めていきました。理科が苦手であったジャックに比して、オギーがものすごくできたということも功を奏した理由です。
二つめオギーへの家族の愛は、劇中多くの場面で感じ取ることができました。
ハグなどのスキンシップはもちろん、励ましたり勇気づけたりする言葉の数々。
私が印象に残った言葉は・・・例えば、
「心の狭い行いは広い心で許してあげて」
「心は人の未来を示す地図、顔は人の過去を示す地図」
「あなたは醜くなんかない・・・」などなど
こうした愛の形は、
『自分は愛されている存在』
『自分はみんなの中にいてもいい存在』
『自分は素晴らしい人間なんだ』
と、オギーの自己肯定感を高いものにしていったのでしょうね。
オギーはクラスメイトにはじめはなじめず、差別の目で見られたりしていたわけなので、普通であれば『自分は一人ぼっちなんだ』『自分は無力なんだ』と自己肯定感の低い子になっても無理もありません。
このオギーの状況や気持ちを大いに理解していた家族だからできた愛の形なのでしょうね。家族の愛は偉大ですね。
オギーは家族に恵まれていたといえるかもしれませんが、私も家族に限らず、心が優しく励ましてくれる人たちに囲まれて自己肯定感を高めたいものです。
2、タイトル『ワンダー 君は太陽』の意味は?
本作品の原作のタイトルは『ワンダー』(奇跡)であり、邦題となって、『君は太陽』という部分が付け加えられました。
後付けされたタイトルの意味について書くのはどうかなぁと思いましたが、物語を通して、私もオギーは太陽のような存在であると感じたので書くことにします。
『太陽』の意味については、二つあるのかなと。
一つ目は、中心でいること。家族の中心、クラスメイトの中心、世界の中心・・・
いい意味でも悪い意味でも。
憧れの的だったり、世話がかかったり。
二つ目は、周りを照らすこと。家族を、クラスメイトを、世界を・・・
いい意味でも悪い意味でも。
心の優しさや心の醜さをあぶりだす。
中心でいることで周りが寄ってくる。
周りを照らすことで周りが見えてくる。
ベクトルの向きが内側に向いたり、外側を向いたりする太陽。
この太陽のような存在が、オギーであるなぁと思います。
ラストのシーンでは、内側ベクトルと外側ベクトル両方のオギーを観ることができました。
ラストでオギーの心の中で発した言葉・・・本当に感動でした。
ラストでのオギーの言葉を聴いたら、きっと私たちは前を向いて進んでいけるでしょう!
願いを込めて・・・
まとめ
本作品は、名言というにふさわしい言葉や教訓が詰まっている作品です。
読書感想文の課題になったりもしているみたいですし、教科書のような映画ですね。
いろいろな人の視点で心情が描かれていることから、多くの人のこれから生きていくための指針にもなっていると思います。
学校生活に悩んでいる子どもたち、
子育てに悩んでおられる親御さん、
社会での人間関係に嫌気がさしている方、
家族をもっと明るくしたいと思っている方、
とにかく感動したい方 などなど
とにかくみんなに観てほしい映画です。
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