今回は、子どもから大人まで楽しめるオランダ映画『ネコのミヌース』(オランダ2001年、日本2004年公開)。
ヨーロッパ中心に大人気のオランダ童話作家アニー・M・G・シュミットの同名童話を映画化したもの。
人間の少女になったネコのミヌースを中心に人間の日常を描きつつも、ネコ活躍も描かれるファンタジー作品。
主演のミヌースには、オランダの女優カリス・ファン・ハウテン。
日本語吹き替え版では、主演のミヌース役の声担当に女優室井滋。

ネコ好きの私としては、ネコ映画をいっぱい観たいなぁ・・・
ネコ好きなのね!
私は、ネコに対して苦手意識があるんだけれど、観るのは好き。
癒されるからね。
そういや、最近観たのでネコ映画あった・・・結構オススメ!


なになになに?
『ネコのミヌース』っていう、オランダ生まれの童話からきた作品。
子どもから大人までみんなで楽しめて、ストーリーもあるからいいよ~
ネコ映画といっても、人間のそばにちょこんといる癒してるだけのネコ映画じゃないんだよね。
しっかりネコが活躍する、ネコ中心の映画なんだよ。


へーっ、面白そう。
人間もでてくる?
人間とネコが共存している普通の日常が描かれているからもちろん人間もいるよ!
でも、本作品がちょっと変わっているのは、ネコのミヌースが人間の女性にひょんなことからなっててしまってというストーリーってこと。


ファンタジーだね~
想像するに、ミヌースは人間ともネコとも会話できるから、ネコの言い分と人間の言い分を聞いて事件を解決!?
そんな感じかなぁ
さぁ、どうでしょう・・・
想像がふくらんできたところで、少しみどころなんかを私の方から。

映画『ネコのミヌース』の作品情報
あらすじ
新聞記者のティベ(ティオ・マーセン)は、気弱な性格なゆえ取材力が乏しかった。
「スクープになるような記事を書かないとクビにする!」と、編集長から告げられてしまう。
落ち込んでいたティベは、偶然木の上にいる女性ミヌース(カリス・ファン・ハウテン)
を助ける。
犬に吠えられて怖くなり木の上に登ったという彼女は、実はネコだったが、正体をティベは知らなかった。
その後、ティベの自宅にミヌースを住まわせるかわりに、ミヌースが記事になる情報をティベに教えるという交換条件が成立。
ミヌースはネコ仲間から得たスクープをティベに次々に教える。
ティベは、教えてもらったスクープ情報を記事にして次々と業績を重ねていく。
二人の連携プレーが功を奏していく。
しかし、ある日、事件が起きた。
スクープ記事の意外性が裏目にでて、ティベは信頼を失墜し、絶体絶命のピンチに・・・
予告動画
映画『ネコのミヌース』のネタバレなし感想
ミヌース役女優カリス・ファン・ハウテンのネコ演技がネコらしくて魅了される!
ミヌース役女優のカリス・ファン・ハウテンの演技が素晴らしい!
人間になってしまったネコという難しい設定でありながら、・・・人間の姿をしたネコ感を十二分に発揮されていたと思います。
『彼女はネコちゃん、ネコちゃん』と思うようにしなくても、もうネコでした。
犬に吠えられて木に登ったり・・・
集会中に大勢の人がいる中壇上にまで素早く這っていったり・・・
身のこなしがネコの身体的特性をよく掴んでいるなぁと。
彼女の本来のスタイルの良さも手伝って、身軽さや動きのシャープさが出ていたと思います。
辺りを見回してキョロキョロしているシーンなどは、猫背ぎみに・・・人間が猫背になると年老いて見えてしまうのに、彼女の場合ちっとも・・・キュートなままでした。
人間ティムとのネコミヌースとの鼻と鼻とのご挨拶もかわゆい・・・
キュートでおしゃれなネコミヌースにきっと目が釘付けになりますよ!
実際のネコ達がまるで演技をしているかのよう!
この作品の見どころは、なんといってもネコ映画だっていうこと!
実際のネコ達が・・・
かわいいだけじゃない!
癒やしやお飾りじゃないんです!!
ミヌース以外のネコ達もキャラが立ってるし、演技しているし、きちんとネコとしての意思を主張しています!
こういうネコ映画ってなかなかないのでは・・・?貴重ですね。
それにしても、私は素人なのでどうやってネコ達を撮っているのか気になります。
ネコたちのしゃべりにあわせて口を動かすリップシンクロは取り入れられていましたが、それ以外ではありのままのネコたちをスクリーンに映しだしていたのではないでしょうか。
だから、よけいに気になります。
セリフのないシーンではネコの絶妙な顔の表情だけでなく体全体でもって必死さだったりを伝えようと表現しているように見えました。
なんで、ネコの気持ちがスクリーン越しに伝わってくるの?
不思議でならないです。
ネコ達が人間どもをこらしめて逃げ去るシーンでは、「ざまぁみろ」と、してやったり感が伝わってきました。
屋根の上での井戸端会議なんかでも、ぴーちくぱーちく人間のおしゃべりおばさんたちが群がっている様が浮かんでくるようでした。
これは、ネコが演技しているというよりかは、吹き替え版での声に影響されているかもしれませんが・・・ネコ達ののそっとした感じ、どっしりとした感じはやはりおばさん感でていたんじゃないかなぁと思います。
とにかくネコが演技している様観てみてください。
普通の日常にファンタジーが溶け込んだ世界観を味わえる!
本作品、ネコたちがかわいらしいことはもちろんですが、映画全体の雰囲気もおしゃれでかわいらしいです。
スクープ記事を自宅で執筆しているティベの日常に、突如と現れたミヌース。
ファンタジーの息吹を吹き込んだとでもいいますかね・・・
ミヌースのかわいいお洋服もグリーン系で息吹の芽のようでピッタリ合っていると思います。
私たちの日常においても、そういやグリーン系の色身を着ている人ってあんまりいない気がするので、その点でもファンタジー感がでてますね。
画面越しでも生える・・・ミヌースのお洋服インパクト大。
ティベのお部屋の感じも私的には好きですね・・・ティベの娘ちゃんも、愛くるしい。
もちろん街並みもきれいでした・・・住んだことのない私からしたら、街そのものもファンタジーのようなものですが・・
あとは、ネコたちのゴージャス感がたまりませんね。
もふもふふわふわ・・・
日本では見慣れない感じのグレーの子ネコたちもかわゆし・・・
街、ネコ達、お部屋、お部屋に置かれているインテリア・・・おしゃれでかわいらいしいを詰め込んだような作品です!
小さい子どもから大人までが楽しめる至極のエンターテーメント!
本作品はストーリー仕立てになっているとはいえ、ビジュアルだけでも十分楽しめます!
悪者退治の爽快なストーリーでもあるので、小さいお子さんも喜んで観てくれるはず!
男性諸君が観るのはどうなのかな・・・ちょっと分かりませんが
あと、ラブの要素もあるので大人にも合う!
イメージ的には・・・
お子さんも一緒に家族で観るか・・・
大人女子が集まって観るか・・・
ワイン片手に一人の夜に観るか・・・
ネコちゃんと一緒に観るか・・・
こんなところでしょうか。
いずれにせよ、世代を超えてのファンタジー作品になってます!
映画『ネコのミヌース』の考察

ネコミヌースが人間になった意味は?
ミヌースは、ある日トラックから落ちたドラム缶の中身を舐めたところ、人間になっちゃっいました。
ミヌースは何のために人間になったのでしょうか。
作り手の意図があるのではないかと思い、少し考えてみました。
結論からいうと、人間とネコの共存できる平和な社会を築くためではないでしょうか。
現に、ストーリーを振り返ってみると・・・
ミヌースは、人間ティムに情報を流してティムの社会貢献に寄与するところからはじまり、結果的に人間社会の膿を出す方向に動いていきました。
詳しくは観てのお楽しみですが、一人の人間と関わり、人間社会のかじを取るまでになる壮大なストーリーと捉えることもできると思います。
これが人間から見た救世主ミヌースです。
では、ネコとミヌースの関係はどうでしょうか。
ネコが人間ミヌースに助けを求めるシーンがきちんと描かれていました。
子ネコ達がゴミ収集されそうになるシーンですね・・・ここはスリルがあり、子ネコちゃん達助けてあげて〜となりました。
ハラハラドキドキシーンは観てのお楽しみ。
ネコの助けを聞き入れ、人間に伝えるというミヌースだからこそできるナイスプレイ。
というわけで、ネコ社会からみてもミヌースは救世主です。
人間とネコとが一つの社会の中で仲良くやってやっていきましょう
人間はネコを愛し、ネコは人間を愛しという関係性を築いていきましょう・・
このような作り手のメッセージがあるのではないかと私なりに受け止めました。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ネコちゃん達かわいいってだけで観てもよし・・・
作り手の想いを感じとってもよし・・・
おのおのの楽しみ方で、楽しんじゃいましょう。
オランダ映画ってあまり私的にはなじみがなかったですが、雰囲気が好きに思えたのでちょくちょく観ていきたいなぁと思いました。
ではでは、ぜひご賞味ください。
以上